会社の熱量が感じられない
企業の言葉が他社の借り物であると見抜かれた瞬間、訪問者はページを離脱します。
サイトを訪れた人は、会社名や所在地だけを見ているわけではありません。その企業が現在も事業を動かしているのか、連絡をした際に誰がどう対応するのかという事実を探しています。
制作会社に任せきりにしたホームページには、どの業種にも使い回せる無難な挨拶文が並びます。トップページにはフリー素材の不自然に歯が白い男女の写真が置かれ、実際に働く人間や商品を扱う様子は画面のどこにも出ません。
現在の検索ユーザーは、複数の同業他社のサイトを同時に開き、比較しています。料金やサービス内容だけでなく「ここに問い合わせて話が通じるか」をシビアに判定しています。ページを開いた瞬間に並ぶ言葉が借り物だと見抜くと、親指で即座に別のタブへ移動します。
多額の費用をかけてデザインを整えても、企業自身が「誰に、何を届けているのか」を自らの言葉で具体的に書き出していなければ、訪問者はスクロールを止めて文章を読み進める理由を持ちません。
【当社が確認した改善例】
当社で確認した小規模事業者のホームページでは、制作会社が用意した定型文をそのまま使っているページよりも、代表者自身の言葉で商品やサービスを説明しているページの方が、問い合わせ前の読まれ方が変わる傾向がありました。実際の商品写真、対応できる相談内容、仕事の流れ、よく聞かれる質問を入れると、読者は会社の実態を画面上で確認できます。見た目だけを整えたページより、会社自身の言葉と実際の仕事が出ているページの方が、読み進める理由を作りやすくなります。
何をしている会社かわかりにくい
検索ユーザーが求めているのは壮大な理念ではなく、自分の用件を満たす具体的な事実です。
スマホで企業サイトを開き、会社概要や事業内容のメニューがあっても、訪問者が「結局、自分はここに何を相談できるのか」とスクロールする手を止めてしまうことがあります。
「トータルサポート」や「お悩みに合わせて対応します」といった言葉を並べても、初めて画面を見た相手には何も伝わりません。美容室なら着付けや撮影前のセットまで対応できるのか。士業なら会社設立から労務相談のどこまで請け負うのか。飲食店なら接待と女子会のどちらの用途に合うのか。具体的な品目や用途を明記しなければ、訪問者は自分の用件と企業を結びつけることができません。
訪問者は1つのページに時間をかけ、行間を読んで意味をくみ取ってくれることはありません。画面を開いた最初の数秒で、頼める内容、料金の目安、相談までの手順が目に入らなければ、即座にブラウザの戻るボタンを押します。
企業側が「見ればわかる」と考えていても、初めて訪れる相手には通じません。多額の費用をかけたサイトが読まれないのは、「誰に、何を、いくらで、どの手順で提供するのか」という事実を文字にして画面に出していないためです。
【当社が確認した改善例】
当社で確認した小規模事業者のホームページでは、「トータルサポート」「お気軽にご相談ください」のような説明だけでは、読者が自分の用件と会社のサービスを結びつけにくい状態になっていました。提供メニュー、料金の目安、相談から利用までの流れを画面上に出すと、読者は問い合わせ前に「この会社に頼める内容か」を判断しやすくなります。サービスの良し悪し以前に、何を頼める会社なのかが見えなければ、読者は別のページへ移動します。
頻繁に更新しているように感じられない
更新日の古いお知らせやブログは、企業活動が停止しているという誤認を与えます。
ホームページを開き、お知らせや施工事例、ブログの更新が数年前の日付で止まっていると、見た人は「この会社は今も同じ内容で営業しているのか」と疑います。
企業側は毎日通常通り店舗を開け、電話や予約を受けていても、画面の文字が止まっていれば訪問者には伝わりません。数年前のキャンペーンが残っていたり、すでに終わった案内が放置されていたりする状態は、問い合わせの動作を直接的にストップさせます。
訪問者は行動を起こす前、飲食店なら本日の営業日、美容室なら最新のメニュー、スクールなら現在の受付状況を必ずスマホで確認します。そこで情報が古いと、わざわざ電話をかけて事実を確かめることはしません。そのまま画面を閉じ、最新の情報が出ている別の会社へ移動します。
公開した日から時間が止まって見える企業は読まれません。訪問者が探しているのは、今日現在も確実に商品を扱い、問い合わせに対応しているという事実です。画面の情報が古いという理由だけで、その会社は選択肢から外されます。
【当社が確認した改善例】
当社で確認した店舗サイトでは、お知らせ、料金ページ、営業案内が古いまま止まっていると、読者が「今も営業しているのか」を判断しにくい状態になっていました。長い記事を何本も書かなくても、営業日、受付中のメニュー、最近の対応内容を短く出すだけで、会社が今も動いていることは伝わります。読者は電話で確認する前に、画面上の情報で候補に残すかどうかを決めています。
ホームページは本当に必要なのか
サイトの所有自体を目的化せず、問い合わせ前に確認させる情報を定義する必要があります。
ホームページは、単に会社名をネット上に置くためのものではありません。どこかで会社名を聞いた相手がスマホで検索し、本当に実在するのか、今日現在も営業しているのか、自分の用件を満たすのかを確かめる場所です。
しかし、ただ立ち上げただけで読まれるわけではありません。数ページの会社案内を置いただけで、サービス内容の記載が短く、料金も依頼の手順も書かれておらず、更新日も古いまま放置されていれば、読んだ人は自分の用件を頼めるかどうかの判断を下せません。その状態で毎月の保守費用だけを払い続けても、問い合わせ前に事実を確認する場所としては機能しません。
現在、人が会社を見る入り口はSNS、Googleマップ、口コミサイト、求人ページなど複数存在します。別のアプリで会社名を知り、ブラウザで検索して公式の画面を開き、そこに並ぶ情報を読んで最後に連絡するかどうかを決める人もいます。
したがって、ホームページが本当に必要かどうかは、「持つか持たないか」の問題ではありません。その画面で何を確かめてもらうのか。問い合わせボタンを押す前に何を伝えるのか。検索窓に会社名を入力した相手にどの情報を見せるのか。そこが決まっていないサイトは、いくら費用を投じても読まれません。
【当社が確認した改善例】
当社で相談を受けた小規模事業者の中には、ホームページに集客、採用、会社案内、商品説明をすべて入れようとして、どのページも読まれにくくなっている例がありました。公式サイトは会社確認と問い合わせ受付に絞り、集客用の記事や採用情報は別ページで見せる方が、読者が迷いにくくなる場合があります。ホームページをなくす話ではなく、その画面で何を確認してもらうのかを決めることが重要です。


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